虫歯治療

虫歯とは

虫歯とは、お口の中にいる虫歯の原因となる細菌によって歯が溶ける病気で、成人の9割以上が経験していると言われています。

虫歯の最大の要因として甘いものの食べすぎが挙げられます。虫歯菌は食事に含まれる糖をもとに酸を作り出し、約30分でこの酸により歯は溶かされ始めます。食事後のブラッシングや、間食を減らすことで、虫歯菌の活動時間を減らすことを心がけましょう。

また、歯質も虫歯の発生に大きく影響します。歯の表面を覆うエナメル質やその奥にある象牙質の質は、歯が作られる際の環境によって個人差が生じ、虫歯になりやすいかどうかにも影響を及ぼします。さらに、乳歯や生えたばかりの永久歯は歯質が弱く、酸によって溶けやすいため、虫歯が進行しやすいのが特徴です。

虫歯の症状と特徴

虫歯は、ごく初期から重度まで、5段階にわけられます。

CO(シーオー):要観察歯

虫歯になりかけの状態で、歯の表面のエナメル質が白く濁ったように見えるのが特徴です。この段階であれば、歯を削らずにフッ素塗布を行うことで再石灰化を促し、歯質を強化することで治療が可能です。

C1(シーワン):エナメル質の虫歯

エナメル質がわずかに溶け始め、患部が灰色や茶褐色に変色している状態です。この段階では、痛みはほぼなく気づかないことも多いです。虫歯の部分を削り、適切な治療を行う必要があります。

C2(シーツー):象牙質の虫歯

虫歯が進行し象牙質にまで達した状態で、患部は黒っぽく見えます。この段階になると、痛みを感じることが増えてきます。虫歯が進行しやすい段階なので、通常は虫歯を削って詰め物で治療します。

C3(シースリー):神経に達した虫歯

虫歯がさらに進行し歯の神経にまで達した状態です。炎症により強い痛みを継続的に感じます。この段階では、虫歯を削るだけでなく、神経を取る治療(根管治療)が必要になります。

C4(シーフォー):歯根まで達した虫歯

歯の大部分が溶けてしまい根だけ残った状態です。一時的に痛みが和らぐこともありますが、放置すると根の先に膿が溜まり、腫れや強い痛みが出ることがあります。歯を残せる場合は神経の治療を行い、保存が難しい場合は抜歯が必要になることもあります。

段階 状態 症状 治療方法
CO 要観察歯 自覚症状なし フッ素塗布・経過観察
C1 エナメル質の虫歯 ほぼ無症状 必要に応じて詰め物
C2 象牙質の虫歯 冷たい・甘いものがしみる 虫歯を削って詰め物
C3 神経に達した虫歯 ズキズキとした痛み 神経を取る治療(根管治療)
C4 歯根まで進行 一時的に痛みが引く
腫れや膿が出る
抜歯・補綴治療
(入れ歯・ブリッジ・インプラント)

当院が行っている虫歯治療について

虫歯は早期発見・早期治療が大切です。
当院では、できるだけ痛みを抑え、削る量を最小限にする治療を心がけ、患者様の歯を守ることを第一に考えています。また、マイクロスコープや拡大鏡を使用し、精密な治療を行っています。

精密な検査

レントゲン検査

歯周ポケット検査や、レントゲン撮影、CTスキャンを組み合わせ、歯や歯ぐきの状態を詳しく分析します。これにより自覚症状の少ない歯周病の早期発見が可能です。

口腔内カメラ診断

お口の中を撮影し、患者様にも虫歯の状態を確認していただけます。治療の前後の変化も分かりやすく説明します。

痛みを抑える治療

極細針の使用

一般的な麻酔針よりも細い針を使用し、刺したときの痛みを軽減します。

電動麻酔注射の導入

一定の速度でゆっくりと麻酔を注入することで、圧力による痛みを抑えます。